抄録
本研究は,岡山県内の強度行動障害を示す人の実態把握を目的に,特別支援学校,障害福祉サービス事業所,精神科医療機関等411か所の支援者に調査を行った.結果として,強度行動障害を示す人が388人確認され,県内の療育手帳所持者の2%にあたることがわかった.診断は,96.6%に知的障害があり,50.8%は知的障害と自閉スペクトラム症をあわせもつ人であった.生活場所は,在宅生活32.2%,入所施設51.5%,グループホーム5.9%,入院中9.8%であった.また,在宅生活を送る人とその家族は,県内27市町村の内の15市町村にまたがるとともに,支援機関の約3~7割で強度行動障害支援に直面している現状が確認された.これらのことから,顕在化した課題への対応と予防的な取組みの両面について,支援体制整備を進めていく必要性が示唆された.