抄録
本稿では,知的障害のある児童生徒のための教育課程における「各教科等を合わせた指導」の意義と課題について,特別支援学校学習指導要領および同解説に基づき述べる.各教科等を合わせた指導では,児童生徒の生活や学びの文脈に即した学習活動を構成・展開しやすい側面がある.一方で,各教科等を合わせた指導の形態が,すべての教育活動場面において,万能的に機能するわけではなく,その限界なども留意して指導計画を作成することも重要である.各教科等を合わせた指導の形態は,知的障害のある児童生徒の学習上の特性や学び方に着目したものであり,各教科等別の指導との関連を図ることにより,児童生徒の育成を目指す資質・能力の伸張が図られることが期待できる.