抄録
知的障害教育や重複障害教育に独自の指導法である「各教科等を合わせた指導」は,教育内容を各教科等で示しながら,指導は各教科等別に行わないことから,実践現場での混乱やインクルーシブ教育システムへの抵触といった問題が指摘される.本研究では,「各教科等を合わせた指導」を有する知的障害教育課程の特徴である「教育課程の二重構造性」の概念や意図から,「各教科等を合わせた指導」の問題を検討した.その結果,「教育課程の二重構造性」は,生活主義教育と教科主義教育を調和的に構造化していることを理解することが,問題の解決に資することを述べ た.