抄録
ギフテッドやタレンテッドの子どもたちの能力をフルに開発するには通常の学校教育にはない支援や活動を必要とするとのとらえ方もあるが,各国の教育課程での支援体制や取組み実践はさまざまである.加えて,支援を決定するための認定基準にギフテッド概念が加わっていない国も多い.さらに,本邦の優秀児支援研究は緒についたばかりで,先行研究は限定的で,支援内容や教育システムを検討するための基礎研究や理論分析の積み重ねが必要である.わが国においては,有識者会議が実施したアンケート結果から児童生徒が学校で抱える困難が明らかとなり,特定分野に特異な才能のある児童生徒に関する教育的支援のあり方の具体的な検討が行われている.諸外国では,ギフテッドプログラムを国策として定着させている国も多いが,教育の責任主体である地方自 治体に着目し,フィールド調査を通しての情報収集や,学校での具体的取組みに掘り下げた研究も必要とされている.