抄録
自閉症・情緒障害等の児童生徒の教育支援の一層の充実をめざして,東京都は,通級による指導を行う『特別支援教室』をすべての小中学校に配置した.通級による指導の利用者は,全国的に急増しているが,その効果検証に関する具体的な研究は少ない.本研究では,通級指導教室(東京都の特別支援教室)に通う発達障害等のある児童とその保護者への意識調査から,通級による指導の現状を把握し,支援やその効果について検討することを目的とした.その結果は,保護者の多くが特別支援教室を肯定的に評価しており,子どもの成長や変化を顕著に感じていることが示された.児童も特別支援教室に通うことによる自身の良い変化について実感している者が多数を占めていた.また,保護者の通級に関する評価は子どもの通級年数が長いほど高く,一方で,通級年数と退級意向には関連性があることが示唆された.