2024 年 22 巻 2 号 p. 153-158
本稿では,過去の被災映像を高精細化しまた8Kカラー化する試みが,視聴者にどのような影響を与え,またどういった防災対策の実行を促すかについて探る実験および調査を報告するものである.結果として低画質モノクロ映像と8Kカラー映像は視聴者に与える印象も異なり,促す防災対策の質と量も異なることが判明した.特に,低画質モノクロ映像の視聴は8Kカラー映像と比較して恐ろしさという感情をより与えることや,高年層に防災対策を促しうる一方で,8Kカラー映像は多様な防災対策をイメージさせる可能性が示唆された.さらに映像の視聴後に視聴内容を意見交換することで,より防災行動の実行を促すことなども示唆された.