抄録
本研究は、着衣のまま水に落ちた場合の対処の授業が児童の水難事故に対する認知に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。予防行動の意図に影響を及ぼす要因である、恐怖感情、脅威への脆弱性、脅威の深刻さ、反応効果性を導入し、授業の直前、直後、50日後での教育効果測定を実施した。分析の結果、脅威への脆弱性、脅威の深刻さ、反応効果性に対して授業の直後効果がみられた。恐怖感情は、授業の直後効果がみられなかった。しかし、授業による認知への影響は、持続しないことが示唆された。性別、プールにおける自信の有無別、救命胴衣の使用経験別に分析した結果、恐怖感情は、時点を問わず男子より女子の方が高いことが明らかになった。また、今後の効果的な授業の在り方について議論した。