抄録
本研究は,病院の多床室の計画を進めてゆく際に基本となるベッド間隔について,人間工学的な検討を加えた。
その結果,健康成人によるベッドへの着床,離床行為,および看謹婦によるシーツ交換作業での動作実験では,ベッド間隔は70cm以上は必要であることが示された。
今回の実験で対象となった行為・作業が,ベッド間でおこなわれるもののうち,動作域が比較的小さくて済むもの
であったにもかかわらず,同時におこなった実態調査の結果では, この値も満たしていない病室が多くみられた。
今後,多床室におけるベッド間隔については,様々な場面をシミュレートした実験的検討を進めてゆく必要があることが示唆された。