抄録
本研究では,釘の打ちつけ実験を行い,持ち手およびその表面の材料と動的触感性,静的触感性の関係について分析した。 また,同じ材料を用いて,発熱と発汗に要する時間について比較検討した。得られた結果は次の通りである。1硬く乾いて感じるものほどしびれやすくて痛いと感じる。一方,温かく感じるものほどしびれや痛みを感じにくい。2しびれや痛みの感覚は,快・不快感と密接な関係がある。3生物材料は発熱や発汗を抑制する性質があり中でも木 材はその効果が著しい。 また,生理的反応にみる男女差においては,微妙な変化を感じとる能力は女性が男性よりも優れている。