2018 年 28 巻 p. 129-134
離れた場所において,インタラクティブに空気感を共有できれば,研究開発や教育等様々な側面で,新たなコミュニケーションの形を作りうる。本研究では,2つのテーブルで行われる活動の映像と音声を相互に撮影・転送・投影・共有し合うことで,インタラクティブなコミュニケーションを可能にする家具「机上の空感」をデザイン・製作し,実証実験を通じてその効果を検証した。 具体的には,料理・食事や建築設計のチュートリアルといった多様なシーンの利用状況を観察しヒアリングを行った。結果として,このシステムが「描画」と他の行為との親和性を高め,遠隔地の他者との活発なインタラクションをともなう非言語コミュニケーションを可能にする事が確認できた。