日本インテリア学会 論文報告集
Online ISSN : 2435-5542
Print ISSN : 1882-4471
ビーダーマイヤーデザインの研究
内堀 繁生藤城 幹夫
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1996 年 6 巻 p. 59-63

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抄録
本稿は, Biedermeier design の特徴を研究し,そのデザイン的エッセンスを現代デザインに再現する経過をまとめたものである。 Biedermeier design とは,ウィーンを中心とした新興ブルジョアジーが1830年前後に,生み出した家具の様式(style)のことである。 (※2参照) 筆者らのこれまでの歴史的な調査・研究によって,Bieder-meier の side chair には,その様式上の特徴が良く表現されていることがわかった。その特徴とは, ①シンプルで美しい外観 ②少ない部材による構成 ③曲げ木技術によるしなやかであたたか味のある表現 ④化粧単板張りによる仕上げの美しさなど。 また, Biedermeier design の時代は,家具生産の面では注文による一品製作から見込生産へと近代的な生産方式への転換点となった時代でもある。 このような背景を持ったBiedermeier design のエッセンスを現代デザインに再現(Redesign)したのでその経過を報告する。
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© 1996 日本インテリア学会
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