2019 年 75 巻 6 号 p. 330-335
本研究では,ロボット掃除機の放射音評価手法についての基礎検討を行った。始めに,ロボット掃除機放射音の物理特性を把握するため,自由に室内を移動するロボット掃除機を10本の支柱で囲んだ一定の範囲内で自動モードで稼働させた状態の音響パワーレベルを取得した。次に,ロボット掃除機放射音が住環境に及ぼす影響を定量的に把握するためにモデルルームの評価点における音圧レベルから会話明瞭度(AI値)を算出した。更に評価の手順を少なくするため,評価点の音圧レベルを測定せずに音源から評価点までの音響伝達関数と前述の音響パワーレベルを用いることでAI値を推定することによる評価を行うこととした。最後に,これらのロボット掃除機放射音の物理特性とAI値から居住空間の音環境に配慮したロボット掃除機開発に必要となる音響パワーレベル(目標値)を設定する手法も考案した。