2019 年 75 巻 6 号 p. 323-329
超音波を用いた速度計測は一般的にドップラ法が用いられているが,速度が低い場合,ドップラシフトは小さく,測定精度低下の問題がある。ダブルパルス法を用いた場合では,広帯域の信号を必要とし,信号処理に相互相関を用いれば距離と速度を同時測定できる一方,自己相関を用いればドップラシフトの影響を受けにくいトレードオフがある。本論文では,比較的に低い速度を高精度に測定する手法の確立を目指し,感度補正型ダブルパルスを用いて,相互相関と自己相関の二つの処理手法,更にドップラ法との比較検討を行った。その結果,感度補正型ダブルパルス法と自己相関処理を併用することは,低速度の計測に有効であることが示された。