日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
論文
従来楽器とは異なる電子楽器の評価手法の検討
――演奏に対する主観評価因子についての分析――
小出 英範西村 明
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 77 巻 1 号 p. 7-15

詳細
抄録

従来楽器とは異なる電子楽器の演奏初心者の旋律演奏性を適切に評価する手法は深く研究されてこなかった。本報は電子楽器の旋律演奏性を主観的に評価する際に有効な評価項目を明らかにすることを目的とする。6種類の電子楽器の演奏性の主観的評価の回答結果を因子分析した結果,主観的評価は上達感,音高操作,発音動作の三つの因子に集約された。電子楽器演奏において楽しさを感じる場合に,また電子楽器を演奏したいと感じることが示唆された。また,出したい音高の音を容易に出せると演奏そのものが容易に感じることが示唆されて,発音操作をし易いと消音操作をし易いことが示唆された。

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本音響学会
前の記事 次の記事
feedback
Top