日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
77 巻 , 1 号
選択された号の論文の36件中1~36を表示しています
巻頭言
論文
  • ――演奏に対する主観評価因子についての分析――
    小出 英範, 西村 明
    2020 年 77 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 2020/12/25
    公開日: 2021/02/01
    ジャーナル フリー

    従来楽器とは異なる電子楽器の演奏初心者の旋律演奏性を適切に評価する手法は深く研究されてこなかった。本報は電子楽器の旋律演奏性を主観的に評価する際に有効な評価項目を明らかにすることを目的とする。6種類の電子楽器の演奏性の主観的評価の回答結果を因子分析した結果,主観的評価は上達感,音高操作,発音動作の三つの因子に集約された。電子楽器演奏において楽しさを感じる場合に,また電子楽器を演奏したいと感じることが示唆された。また,出したい音高の音を容易に出せると演奏そのものが容易に感じることが示唆されて,発音操作をし易いと消音操作をし易いことが示唆された。

  • 安倍 正人, 藤岡 豊太, 永田 仁史
    2020 年 77 巻 1 号 p. 16-27
    発行日: 2020/12/25
    公開日: 2021/02/01
    ジャーナル フリー

    我々は既に,弾性体(コンクリート)表面上に振動センサを取り付け,インパルスハンマで同じ表面を打撃したとき,表面波に対する振動センサの応答波形が,ハンマの波形と指数関数的に減衰する正弦波で表現できるインパルスレスポンスの畳み込みで近似できることを,欠陥がないと考えられるダムにおける実験で明らかにした。そして,このインパルスレスポンスを表す五つのパラメータの一つが,打撃時刻から表面波がセンサに到達するまでの伝搬時間を表すことを明らかにした。また,有限差分時間領域(FDTD)法を用いたシミュレーションにより,表面波だけでなく,P波やS波の反射波に対する振動センサの応答波形も,ハンマの波形と指数関数的に減衰する正弦波で表現できるインパルスレスポンスの畳み込みで表すことができ,このインパルスレスポンスを表す五つのパラメータの一つから,打撃時刻から表面波あるいは反射波がセンサに到達するまでの伝搬時間を推定することができることを明らかにした。更に砂を充填する前のケーソンを用いた実験で,FDTD法で得られた結果の妥当性を検証した。境界においては伝搬する波の一部がP波からS波,S波からP波へとモード変換することが知られており,欠陥があると多数の反射波が生じる。本論文では,複数のセンサを用いた指向性合成により不要な反射波は抑制し,欠陥からの反射波は残す方法を述べ,仙台港と八戸港での実験で得られた複数のデータを元に解析を行った結果,ケーソンに穴が開き中詰め砂が流出すると,上蓋の下に空気層ができ,上蓋の下面からの反射波は確実に検出できることを明らかにしている。この上蓋の下面からの反射波の有無で欠陥の有無が判定できる。そして,指向性合成により得られたピークの位置から欠陥の存在位置の絞り込みが可能になることを述べている。

  • 岩永 景一郎, 土肥 哲也
    2020 年 77 巻 1 号 p. 28-37
    発行日: 2020/12/25
    公開日: 2021/02/01
    ジャーナル フリー

    4Hz以上の超低周波音を含む低周波音域におけるインパルス応答の計測方法を提案した。音源には,屋外において超低周波音を大音圧で放射できる装置を用いた。本計測法を半自由空間や,反射音が観測される空間におけるフィールド試験で検証した。その結果,距離減衰特性,直達音と反射音の時間分離や,建屋内外の伝搬特性などを計測できることを確認した。また,既存の衝撃性音源や数値解析と本計測法を比較した結果,両者はよい対応を示し,本計測法の有用性が検証された。

小特集―音響研究者のキャリアパス:これから研究者を目指す学生さんたちへ―
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