手話学研究
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総説
明晴学園中学部における英語教育
安東 明珠花
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2020 年 29 巻 2 号 p. 30-40

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抄録
本論文では明晴学園での英語教育実践について報告する。本校では、日本手話と書記日本語を用いて英語を指導するため、発音指導や読み方のルビの指導は実施しない。日本手話を使っての英語教育と発音指導なしの英語教育、どちらも日本の学校において珍しい指導方法だと言えるだろう。本校における英語教育の最終目的は、英語を正しく聞き、発音することではなく、英語を生徒の母語である日本手話で理解し、母語で言いたいことを正しく英語で書けるようになることである。また、筆談を使って英語で楽しくコミュニケーションをとり、文化的言語的知識を広げ、深めることも重要視している。本校での英語教育実践を通し、ろう者の英語の能力が聴力ではなくその人が持つ言語力そのもので判断されるものとなり、ろう者の英語教員が生徒のロールモデルとなって、ろう学校の英語教育の質の向上につながることを期待する。
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