抄録
厳しい経営環境が続く中で、各企業はIT投資の抑制が求められている。経営者は、費用対効果は明確にした必要なIT投資を求めている。一方で、情報システム部門では、これまでに投資したシステムが固定費となって費用を圧迫しており、新しい投資に費用が振り向けられないことが大きな問題となっている。情報システム部門が取り組むべき課題は、固定化しているコンピュータ費用の削減と新しい事業創造へのIT投資である。今回は単にアプリケーションソフトやハードウェアに投資するだけではなく、新事業創造のしくみへの投資が必要である。E.Brynjolfsson (MIT Sloan School of Management) らのレポートによれば、IT投資が組織や事業改革などと共に実行された場合には、社内の無形資産となって蓄積され、企業価値が飛躍的に向上されるという。各企業では、企業価値創出のための無形資産への投資とその蓄積·活用が求められている。