抄録
経営組織をひとつのシステムとしてとらえたとき,そこにはふたつの“全体”がある。一つは環境に対して社会的機能を果たすための「装置」としての組織であり,もう一つはその組織内にあって諸個人が常時進行的に相互作用する「行為空間」(場)としての組織である。この二つはいわゆる「公式」組織と「非公式」組織の区別ではない。経営組織は,これらの「装置」と「行為空間」としての二つの“全体”と,メンバーとしての「個人」との間で形成される二重ループによってあらわされる。そして,この二重ループが十分に機能したときに,経営組織の発展的自己組織化がみられる。