我々は、ブログ空間上のコミュニケーションの発生メカニズムを明らかにするために、ブログ作者のどのような態度が、ブログ更新という行動を引き起こし、更には読者のコメント・トラックバックといったコミュニケーション連鎖を生じているのかを調査した。調査結果を基にブログ空間上でのコミュニケーション発生メカニズムを明らかにするためのパス解析を実施した。その結果、2つのコミュニケーション発生メカニズムの存在を示すことができた。ひとつは、ブログ作者が自分の意見や考えを長文の記事として発信し、その内容に対して、トラックバックという形でコミュニケーションリンクが生じるオピニ型コミュニケーションである。他方は、ブログ作者が友人知人向けに、受信相手を意識したブログを頻繁に発信し、友人知人が返答としてコメントを返すソーシャライゼーション型コミュニケーションである。