地域活性化のためには、産業クラスターへの地場企業の参入が重要である。このため、産業クラスターへの地場企業の参入とその要件について、液晶、半導体、太陽電池、自動車の産業クラスターの事例を比較研究した。産業クラスターを、アーキテクチャの概念により、分業を主体としたモジュール型産業クラスターと、暗黙知の擦り合せによる知識創造を主体とした擦り合せ型産業クラスターに分類した。モジュール型であるほど、仕事がモジュール化されて分業され、地場企業比率が高い。擦り合せ型であるほど、戦略的パートナーも一緒に進出し、企業間の暗黙知の擦り合せによりコアナレッジが創造され、地場企業比率は低い。この様に、アーキテクチャの視点から見ることにより、地場企業の参入とその要件を明らかにした。