抄録
行政事務プロセスにおいて、電子化を進めることとされてから20年近くが経過しているが、紙媒体を中心としたプロセスからの脱却は思うように進んでいない。また、マイナンバーの仕組みは構築されようとしているものの、個人情報に接する公務員から情報が漏洩する危険があるなどとする意見もあり、その活用範囲を広げることの障害ともなっている。
しかし、電子化するということ、即ち、オペレータを介して情報が漏洩しやすくなるということではない。適切に設計することで、紙媒体を使うよりセキュリティレベルが向上するという側面も併せ持っていることを示し、行政の効率化を進め、サービスレベルを向上させることを目指すべきである。