抄録
営業活動は、企業における売上の実現に深く関わっているため、もっとも重要な活動の一つである。近年の顧客志向の高まりを受けて、営業活動の本質の捉え方には変化が生じている。ターゲットとしての顧客から交渉や駆け引きによって売上を獲得する活動と捉えるのではなく、顧客が必要とする解決策を提供するサービス活動としての捉え方である。こうした変化は、営業活動における成功要因に対しても変化をもたらしていると考えられる。
本研究は、実証的な分析を通じて営業活動における成功要因に関する新たな知見を獲得することを目指すものである。企業の営業員に対して2016年に実施した調査結果を用いた、要因構造の分析結果について考察する。