抄録
本稿では,被災地における仮設住宅での孤立化などに対して,住民の学習者間でのコミュニケーション活性化により状況の改善を試みる.既存のコミュニケーション構造とは異なるコミュニケーションを実現するために,多様な参加者が関心を持ちうるタブレットPC教室を企画した.コミュニケーション用途に特化した教室の設計として,教室での学習内容,事後学習内容,指導者の関わり方などを規定した.2015年11月から2016年1月にかけて,5回連続の教室として15名を対象として実践した.本稿では,学習者のスキル変化,意識変化,コミュニケーションの変化の観点から分析結果を報告する.