抄録
ソーシャルメディアの利用時には、利用者は実名や仮名など任意の名前を選ぶことができる。サービスの中には、現実の知人とつながり合うために実名による登録を求めているものもあるが、旧姓や筆名で社会生活を送る利用者にとっては、戸籍名を使うのは必ずしも利用目的とそぐわない。本稿では、結婚後も旧姓と戸籍姓を名乗り分けている男女を対象として、ソーシャルメディア利用時の名乗り方において、実名として旧姓と戸籍姓をどう名乗るのかを調査した結果を報告する。その結果、例えば20代で旧姓使用をしている女性の半数が旧姓を実名ととらえ、Facebookには旧姓のみを載せているといったことが明らかになった。