抄録
本研究は、社会人を対象にしたサプライチェーンマネジメントゲームで得られたアンケートデータを用いて、アクティブラーニングの教育効果を高める要因を実証する。分析では、機械学習により学習者を分類した後、分類ごとに学習者がゲーム中に回答した戦略内容についてテキストマイニングを行い、算出指標を用いて共分散構造分析を実施した。その結果、リスクを考慮した戦略にすると高い教育効果をもたらすだけでなく、変化を抑えた戦略は教育効果の妨げになることも実証した。本研究は、リスク認知が学習者に高い教育効果をもたらすことを明らかにし、アクティブラーニング教育の設計に重要な指針をもたらすことに貢献がある。