抄録
組織のリーダーはビックデータアナリティクス(BDA)を導入し、データに即した意思決定を行いたいと考えている。しかし、多くの企業ではデータサイロという部門ごとのデータ所有により、企業内でBDAを広範囲化することが困難である。BDAの効果を最大限に引き出すため、部門間でのコミュニケーションやデータの共有を促す企業文化の醸成が重要との認識が広がっているが、従来のBDAに関する研究はビックデータ活用に適した企業文化の具体像を議論していない。そこで本研究は、データフローを促進し、データに基づいた意思決定を重視するBDAオリエンテーションの実証モデルを提案し、その上でBDAに適した企業文化がBDA導入に与える影響を考察する。