DX の推進に向けてはDX人材を対象としたマネジメント手法が重要となる。本研究ではIT 関連資格の有資格者に着目し、企業内のDX人材の勤務状況と職場環境や処遇等への評価を踏まえ、DX人材のマネジメントへの意向の特性を明らかにすることを目的とした。分析からは、有資格者の職場環境や処遇等への評価を見ると、既存のシステム開発・運用が障害等の発生を許容しない傾向が強いことから失敗へのリスクを感じ、専門性が高く自身を客観視できることが、処遇の決定手続き、自身のスキルへの評価等について否定的な傾向をもたらしている。このことから、失敗を許容するとともに人材を正しく評価し、自社水準にこだわらない処遇が実現できるマネジメントが必要である。
