システム農学
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技術報告
Soil Taxonomy 土壌分類に基づく土壌情報システム
吉田 正夫徳留 昭一バルベロ フェルナンド B.エバンゲリスタ アイリン Ma.ミコサ アレジャンドロカベソン ウイルヘレド E.
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ジャーナル オープンアクセス

2000 年 16 巻 2 号 p. 173-182

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抄録
アジアの多くの国の経済は自然資源に依存してきた。その自然資源の中でも作物生産に直接関係する土壌資源が最も重要視されてきている。コンピュータ土壌情報システムは国全体の土壌の物理的・化学的性質を理解するのに大いに役立つ。多くのアジア諸国ではSoil Taxonomyを用いて土壌分類を行っており、その地域には、熱帯特有なオキシゾルやアルヂゾルという土壌が共通して広く分布している。そのような状況の中で、フィリピン・農業省・土壌水管理局でSoil Taxonomy 土壌分類法を基にした土壌情報システムを構築した。 この土壌情報システムは次のような特徴を持っている。すなわち、膨大な土壌のデータの入力し更新をすることによって検索ができ、必要なデータの作表が容易となる。また、地形情報(道路、河川等)を持ったディジタル型の土壌図、土壌pH分布図等の主題図と3次元土壌図の作成が可能となる。 Soil Taxonomy 土壌分類法を採用したこの土壌情報システムはSoil Taxonomyを採用しているアジア諸国に普及していく可能性もあり、この土壌情報システムを介してアジア諸国の土壌を相互に研究もできると考えられるので、フィリピンの事例を紹介する。
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© 2000 システム農学会
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