システム農学
Online ISSN : 2189-0560
Print ISSN : 0913-7548
ISSN-L : 0913-7548
投稿論文
GISによる任意領域の耕地面積の推計手法
福本 昌人上村 健一郎
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2002 年 18 巻 1 号 p. 36-43

詳細
抄録

耕地面積の統計データと国土数値情報の土地利用データKS-202-1を地理情報システム(GIS)で利用して、小流域など任意の領域の耕地面積を推計する手法を提案した。土地利用データKS-202-1は、2万5千分の1地形図をベースとして1987~1989年に作成された約100mメッシュ単位の全国的な数値地図情報である。筆者らの提案した推計手法は、市町村単位の耕地面積の統計データをベースとし、土地利用データによる農地の空間分布の情報を補助的に利用する。この推計手法の精度推定を愛知県西部で行った。この地域では、細密数値情報という10mメッシュ単位の詳細な土地利用データが宅地利用動向調査の結果に基づいて作成されている。1997年の耕地面積の統計データとこの細密数値情報の1997年の土地利用データによる耕地面積の推計値を真値と仮定して、1997年の耕地面積の統計データと国土数値情報の土地利用データKS-202-1による1997年の耕地面積の推計値の誤差を評価した。その誤差率は、面積推計を行う区画の大きさが10km2の場合、田で14%、畑で33%であり、20km2の場合、田で12%、畑で24%であった。

著者関連情報
© 2002 システム農学会
前の記事 次の記事
feedback
Top