システム農学
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投稿論文
都市化問題に関する研究
―日本・京都府と中国陝西省の比較分析を通じて―
于 暁明
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ジャーナル オープンアクセス

1989 年 5 巻 2 号 p. 65-76

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抄録

現在の都市化問題に関しては、中国の方が日本よりも経験が浅い。ゆえに、中国は日本の都市計画に学ぶべきところが多い。そのため、本論文では、日本の京都府と中国の陝西省を研究対象にとりあげ、その比較分析を通じて中国の都市化問題について考察する。周知のように、京都府も陝西省も、それぞれ世界有数の古都(京都市と西安市)をかかえており、これら国境を異にする両地区が、それぞれその永い歴史を経て、現在どのような類似点と相違点をもっているかを探ることは、現在の都市化問題を研究するうえで極めて重要な意義をもつ。分析方法としては、両地区をそれぞれ主成分分析によって地域類型区分し、各類型ごとの都市化過程を比較分析するという方法をとる。分析の結果、ともに古い歴史をもつ京都府と陝西省とは互いに遠く離れてはいても、その都市の顔は外見上はかなり似通っていること、とはいえ、その都市化過程は、京都府では集中型の都市化過程をとるのに対し、陝西省では、いわゆる星雲型の都市化過程をとることが明らかにされた。これらの分析結果をふまえて、新中国の今後の国土政策の在り方として「城郷融合社会」の国土計画を提言する。

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© 1989 システム農学会
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