2014 年 70 巻 5 号 p. I_285-I_291
沖縄島において河川構造の改善による自然再生事業は,河川・汽水域生態系の再生のために不可欠であるが,実施に当たっては全体の優先順位を明らかにして計画を立案する必要がある.このため,沖縄島全二級河川に主要な普通河川を加えた全61河川において水質汚濁の指標としてのDO,濁度,T-N,T-Pの現地調査を実施し,この結果と既往の河川魚生息状況調査結果,地域の環境再生活動創始ポテンシャルの評価結果を用いて,自然再生計画のための河川の分類・評価を行った.この結果,沖縄島中部地域の河川群で自然再生に関する優先順位が高くなることが明らかとなった.