抄録
新潟大学医学部附属病院並びに関連病院5施設において1992年4月より1995年12月迄の間に登録されたII-III期食道癌43例を対象として, 総線量60~70Gyの通常発割照射と5-FUを照射日に合わせて連日少量 (300mg/m2/day) 持続静注する同時併用化学放射新療法を臨床第II相試験として行った. 奏効率90%,(CR: 46%, PR: 44%), 中間生存期間12, 2ヶ月, 2年生存率33%, 5年生存率15%であった. 5年局所非再燃率は, T1-3病変では63%, T4病変では25%で, T1-3病変の5年局所非再燃率が高い傾向がみられた. 治療関連死が2例 (5%) にみられたが, いずれも75歳以上の高齢者であった. Grade III~IVの早期有害事象は11例 (26%) にみられたが, 治療完遂率は88% (38/43) であった, 本化学放射線療法はII-III期食道癌に対する有用な治療法であることが示唆された.