2018 年 67 巻 4 号 p. 373-381
人口減少・超高齢化に伴い,地域社会には様々な課題がもたらされている.これらの地域課題を解決するために,多分野で「地域づくり」が行われている.本稿では,まず「地域づくり」について概観し,「協働の地域づくり」を行ううえで必要な視点と,保健師に必要なジェネラルな能力について検討した.その結果,「協働の地域づくり」に取り組む保健師には,「社会的決定要因(Social Determinants of Health)」と「社会的包摂(Social Inclusion)」の視点を持つこと,ジェネラルな能力として,「マネジメント能力」,「パートナーシップを形成する能力」が特に必要であることを中心に解説する.