The Journal of JASTRO
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電子ポータル画像装置が臨床的QAに寄与した肺癌の一例
黒崎 弘正鳥飼 健次宇木 章喜丸野 広大森内 啓三郎栗田 勲高橋 潤一郎土屋 仁岡崎 篤
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2001 年 13 巻 3 号 p. 171-174

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抄録

原発性肺癌の放射線治療中に無気肺の早期発見と照射野の変更に, 電子ポータル画像装置 (electronic portal imaging device: EPID) が有用であった一例を経験したので報告する. 症例は63歳女性で, 肺癌の右肺門部リンパ節転移に対し放射線治療が計画された. 照射開始5日目に無気肺の出現によって, EPIDで得られた画像がシミュレーションフィルムと相違を認めた. 照射開始から7日目, 無気肺の改善により再びEPIDで得られた画像がシミュレーションフィルムと相違を認めた. 無気肺の出現と改善に伴う照射野の変更の必要性は明らかであり, いずれも適切に対応することができた. EPIDは物理・技術的QAのみならず, 臨床的QAにも寄与すると考えられる.

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© 1994 The Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
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