The Journal of JASTRO
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強度変調放射線治療 (IMRT) の臨床応用
幡野 和男成田 雄一郎酒井 光弘荒木 仁
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2002 年 14 巻 4 号 p. 199-204

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抄録

強度変調放射線治療は3次元原体照射の最も進化し海手法であり, 画像診断技術の進歩と物理士, 技術者らの努力の結果可能となった. 強度変調放射線治療は逆方向治療計画 (inverse planning) に基づき, あらかじめ設定された標的に対し強度変調された様々なビームを入射し行う手法である. これにより, これまでの3次元原体照射よりも, 腫蕩への高い線量集中性と, 周囲危険臓器への線量減少とを岡時に行うことが可能となった. 臨床においては, 主として頭頸部癌, 乳癌, 前立腺癌などに応用藻れている. 頸頸部癌においては唾液腺分泌瞳害の軽滅, 前立腺癌においては膀胱, 直腸障害の発生頻度の低下などが報告されているが, さらに長期の晩期有害事象や, 生存率への寄与などについては, 未だ報告はない.
臨床応用開始において撤, QAが必須であるが, 未だ欧米においてもガイドラインは示され業ていない. 現状では少なくとも機械精度, 患者の位置精度, 治療計画装置の精度については治療前に確認すべきであるが, 解決すべき問題点が多い.
この治療は, 医学物理士を含め, マンパワーを必妻とする治療法であるが, 現状は満足できるものではなく, QAガイドラインの作成を倉め, 学会レベルで早急に解決すべきである.

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© 1994 The Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
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