The Journal of JASTRO
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ケロイドの術後照射に対する至適線量の検討
低線量での耳介ケロイド術後照射を中心に
平安名 常一飯田 直成大塚 康二朗遠藤 亘大海 久善渡邉 磨宮内 孝治渡会 二郎
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2004 年 16 巻 1 号 p. 47-51

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抄録

古くかなケロイドに対らする放射線治療は行われてきているが, これまでケロイドの術後照射に対する至適線量に関する報古が無かった. 今回, 我々は耳介を中心としたケロイドに対する徳後電子線照射療法の釜適線量を検討した. 対象は平威12年7月から平成15年3月までに術後電子線照射を施行した21例29部位で, 発生部位を高張力部位 (前胸壁, 下腰壁, 肩, 手指) と低張力部魏 (耳介) の二つに分け, それぞれ5例7部位, 16例22部位となっている, 全例12Gy/3回 (4MeV) の照射を施行しており, 観察期間は術後6ケ月~38ケ月 (平均18ケ月) である. ケロイド全体の市効率は79%であったが, 高張力部位のケロイドの有効率43% (再発率57%) に対し, 低張力部位のケロイドの有効率が91% (再発率9%) と有効率に有意な差を認めた (p=0.0062). 12Gyという低線量でも耳介の様な低張力部位めケロイドに対して非常に良好な有効率が得られ, 同部に対する術後電子線照射療法の至適線量は12Gy以下であることが示唆された.

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© 1994 The Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
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