日本ベンチャー学会誌
Online ISSN : 2433-8338
Print ISSN : 1883-4949
研究論文
不確実性対処としての企業家チームの正統化活動
―地方大学発ベンチャーの組織形成プロセスと戦略的社会性―
山田 仁一郎
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2006 年 8 巻 p. 23-32

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抄録
本研究は、地方大学発ベンチャーの組織形成プロセスの課題をインテンシブな事例分析に基づいて検討し、次のようなことを明らかにした。地方大学発ベンチャーは、その組織形成の初期段階において、経営資源調達のための課題という外的不確実性と同様に、高度な内的不確実性に直面することを明示した。この不確実性に対処する方法として企業家チームが行っているのは、新たな事業コンセプトの確立を通した正統化活動である。正統化活動は従来、競合や規制変化などの外的不確実性に対処する方法として着目を浴びてきたが、内的不確実性を制御し、事業活動を強く推進するためにも必要不可欠であることが見出された。研究者を中核にする企業家チームは、保有する技術シーズと獲得した事業機会、地域クラスター政策などの正統性の源泉を梃子にして新たな支援や人的資源を呼び込み、事業コンセプトを確立していく。本稿は、事業コンセプトの戦略的社会性こそが地方大学発ベンチャーを性格づけるものとして、先行研究の検討とともに、新たな理論的な分析枠組みの構築を行う。
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© 2006 日本ベンチャー学会
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