支援工学理学療法学会誌
Online ISSN : 2436-6951
原著
長下肢装具の有無が静的立位時の重心動揺と前額面のアライメントに与える影響
小野塚 雄一井上 和久
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2022 年 3 巻 1 号 p. 13-21

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抄録

目的:脳卒中片麻痺者において、長下肢装具の有無が静的立位時の重心動揺と前額面アライメントに与える影響を明らかにすること。

方法:対象は初発脳卒中片麻痺者9名。方法は長下肢装具の有無にて、重心動揺計を用いて測定し、前額面アライメントをデジタルカメラにて撮影し、ImageJにて解析を行った。統計解析は2群間比較をWilcoxonの符号付順位和検定にて分析し、各項目をSpearmanの相関分析で行った。

結果:総軌跡長、外周面積、矩形面積、実効値面積、単位面積軌跡長、荷重率に有意差は認められ、体幹傾斜角度、骨盤傾斜角度および非麻痺側股関節内転に有意差が認められた。また重心動揺と麻痺側の股関節内転角度に高い相関が認められた。

結論:長下肢装具によりアライメントが修正され、麻痺側への荷重率が増加し、静的立位の重心動揺は安定した。重心動揺との関係では麻痺側の股関節内転角度が関与する可能性があった。

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© 2022 日本支援工学理学療法学会
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