現代監査
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統合保証の実態と統合報告書への適用に向けた課題
岡野 泰樹
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2020 年 2020 巻 30 号 p. 103-114

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抄録

本稿は,ヨハネスブルグ証券取引所(Johannesburg Stock Exchange:JSE)の上場企業を対象に,統合保証(Combined・Assurance)の利用実態を調査し,統合報告書への適用に向けた課題を検討するものである。統合保証は,保証のコスト効果を高めることを意図して行われる様々な保証の統合・連携であり,統合報告書の信頼性を確保するための一つのあり方としても注目されているものである。検討の結果,現在の統合保証は,主に組織内部での利用が想定されて実施されていることに加え,各保証主体の役割・関係性の不明確さ,保証内容の不明確さ,結論の欠如等,統合報告書の信頼性を確保するために必要と考えられる要素が十分に開示されていないことが確認される。これは,多くの組織の統合保証が,保証の十分な統合・連携に至る前の段階にあることを示唆するものである。

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© 2020 日本監査研究学会
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