2009 年 21 巻 1 号 p. 31-34
ホトトギスとツツドリは,国内では夏鳥とされていて(日本鳥類目録編集委員会 2000),大分県においても普通の夏鳥として記録されている(日本野鳥の会大分県支部 2006).また,標識調査では1961年から1995年の間に,それぞれ42羽と147羽の新放鳥があったが,放鳥シーズンと同じシーズン中での移動回収例はない(山階鳥類研究所 2002).さらに,換羽や年齢査定に関する詳細な知見は乏しく,Kuroda(1965)や山階(1941)にわずかな情報が記載されているのみである.そこで,今回大分県内で,それぞれ1個体のホトトギス保護個体の標識放鳥と,ツツドリの死体拾得の機会があり,それらの換羽について若干の知見を得たので報告する.