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日本鳥類標識協会誌
Vol. 28 (2016) No. 1 p. 9-21

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http://doi.org/10.14491/jbba.MS076

一般論文

いくつかのムシクイ属Phylloscopusの種の非繁殖期の分布域があまり分かっていないのは,野外における種同定が難しいことがその一因である.私達は,オオムシクイPhylloscopus examinandus 5個体とエゾムシクイP. borealoides 12個体に基づく新たな記録を確認し,タイの鳥類相に加えることができた.すべてのオオムシクイの個体は,北方への春の渡り時期において捕獲・標識され,エゾムシクイの記録は,秋と春の両方の渡り時期であった.それらの種の同定は,ミトコンドリアDNA内のチトクロームcオキシダーゼサブユニットI(COI)遺伝子(約700塩基対)を用いて,確立された分析方法によって行われた.
さらに,これらの種の計測データと共に,両種の姉妹種である,コムシクイP. borealisとアムールムシクイP. tenellipesの計測値についても示した.
このことから,オオムシクイとエゾムシクイの両種が主に,スンダ亜区で越冬していることが明らかとなった.

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