2019 年 31 巻 1_2 号 p. 10-21
2017年10月から2018年12月にかけて,千葉県の農地においてコシギLymnocryptes minimus 3羽を発見し,捕獲した.3羽のうち1羽は第一回冬羽で,2羽は成鳥であった.標識個体を継続観察した結果,2羽の成鳥は少なくとも2017年12月から2018年2月まで同一の場所に滞在し,そのうち1羽は2018年10月に同一の場所に帰還したことを確認した.これらの3例は本種の日本国内における標識放鳥の第2~第4記録にあたり,成鳥の2例は,国内における初の確実な越冬記録である.