行動経済学
Online ISSN : 2185-3568
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第2回行動経済学会学生論文コンテスト優秀賞受賞論文
リニエンシー制度の経済実験分析―減免制度と褒賞制度どちらが有効か―
平野 寿将竹内 貴聖
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2020 年 13 巻 p. 16-28

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抄録

本稿の目的は多くの国で採用されているリニエンシー制度がどの程度カルテルを防ぐ効果があるかを解明することである.そのために同質財ベルトラン競争でカルテルを分析したHinloopen and Soetevent (2005)に倣い,カルテルを行ったことを報告すると課徴金が減免される場合と褒賞金を与える場合とを比較した経済実験をz-Treeを用いて行った.その結果,平均入札価格,カルテルの形成率,再形成率という3つの指標を比較すると,褒賞金を与えるほうがよりカルテルを抑止できるということが判明した.

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© 2020 行動経済学会
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