日本気管食道科学会会報
Online ISSN : 1880-6848
Print ISSN : 0029-0645
ISSN-L : 0029-0645
原著
逆流性食道炎症例にみられた耳鼻咽喉科領域の症状
渡嘉敷 亮二亀森 健一郎山口 宏也中村 一博平松 宏之伊藤 博之大和 明子原田 容治鈴木 衞
著者情報
ジャーナル 認証あり

2002 年 53 巻 4 号 p. 337-342

詳細
抄録
内科で逆流性食道炎と診断され食道炎が未治療の患者24例について,酸逆流により生じるとされている耳鼻咽喉科領域の自覚症状および下咽頭喉頭所見の有無について検討を行った。24例中半数の12例が耳鼻科領域の自覚症状を有しており,もっとも多いものは咽喉頭異常感6例(25.0%),ついで咽頭痛が5例(20.8%),慢性の咳嗽が1例(4.2%)であった。下咽頭喉頭所見は披裂間粘膜の腫脹が20例(83.3%),ついで喉頭後部の発赤が16例(66.7%),梨状窩の唾液貯留が6例(25.0%)あった。人間ドックを受診した50例をコントロール群として設定した。コントロール群で下咽頭喉頭所見をみると披裂間粘膜の腫脹は18例(36.0%)に,喉頭後部の発赤は21例(42.0%)に,梨状窩の唾液貯留は8例(16.0%)あった。逆流性食道炎群とコントロール群を比較すると,披裂間粘膜の腫脹と喉頭後部の発赤において有意差が認められた。逆流性食道炎患者は耳鼻咽喉科領域にも自覚症状や所見を有することが示唆された。
著者関連情報
© 2002 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top