日本気管食道科学会会報
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病例報告
嚥下障害を主訴としたForestier病3症例の経験
奥野 敬一郎渡瀬 文貴徳丸 岳志渡辺 尚彦調所 廣之杉内 智子
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2003 年 54 巻 4 号 p. 313-317

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抄録
Forestier病は,主として頸椎前方の骨性増殖が顕著となり,隣接椎体間の癒合に至る疾患で,下咽頭から食道入口部までの後壁粘膜の物理的狭窄によって症状が発現する。基本的に,本疾患では嚥下障害に関しては機能的異常は考えられず,食餌内容や方法を吟味すれば,すべてが手術適応とはならない。症例1では固形物の嚥下困難が強いこと,年齢が若く手術のリスクに耐えうること,この先の罹病期間が長期になることから手術適応を考えた。症例2および3は高齢者であり,頸椎の手術のリスクと照らし合わせ手術適応を検討し,経過観察とした。
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© 2003 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
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