抄録
ポリープ様声帯の6症例に対し,喉頭手術用のブレードをつけたマイクロデブリッダーシステムを用いて手術を行った。マイクロデブリッダーのみでsucking, squeezing, pinchingなどの操作が同時に行えるため通常の方法より簡便で手術時間を短縮することができた。また,術後PPQ, APQも改善し,患者に十分満足される音声の改善が得られた。今回使用したブレードの形状は先端がなお大きく,角度も調節できないためやや使用しづらく,ブレード先端の位置や吸引の強さ,回転数をうまくコントロールするのに注意を要するが,高度のポリープ様変性症例ではとくに有用であると思われた。