日本気管食道科学会会報
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短報
気管内挿管チューブの側孔を利用したvoice prosthesis二期的挿入術
古田 康本間 明宏折舘 伸彦目須田 康西澤 典子福田 諭
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2007 年 58 巻 4 号 p. 417-421

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抄録

喉頭摘出を含む一次治療終了後にvoice prosthesisを二期的に挿入する場合,食道直達鏡を用いた挿入術に難渋することがある。われわれが行っている気管内挿管チューブの側孔を利用したvoice prosthesis挿入方法を紹介する。全身麻酔下に気管内挿管チューブと内視鏡を食道内に挿入し,モニターで観察しながら挿入用インサーターが気管チューブの先端にある側孔を通るように穿刺する。従来の方法で穿刺する時は,抵抗が大きく容易に穿刺できず,また食道後壁を損傷する危険性もあるが,本法では挿入用インサーターの先端が確実に気管チューブ内に誘導されるので,かなり力を入れても安全に穿刺することができる。

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© 2007 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
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