日本気管食道科学会会報
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原著
喉頭全摘術に対するアニマルラボトレーニングの有用性
岡田 拓朗, 岡本 伊作, 佐藤 宏樹, 近藤 貴仁, 清水 顕, 塚原 清彰
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2020 年 71 巻 6 号 p. 391-396

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抄録

外科手技のトレーニングとして日常的にon-the-job trainingが行われているが,医療安全や医療倫理の観点から十分に配慮が必要である。当科では手術手技向上を目的として生体ブタを用いたアニマルラボトレーニングを実施している。喉頭全摘術に対してアニマルラボトレーニングの有用性の検討を行った。対象は喉頭全摘術を執刀した56名で,トレーニング後に自己評価した。評価項目は,舌骨の同定,甲状軟骨の同定,咽頭収縮筋の同定と切断,上喉頭神経の同定と切断,術中気管切開と挿管チューブの交換,咽頭粘膜の温存と喉頭全摘,咽頭縫合,永久気管孔作成の8項目である。卒後10年目以下と11年目以上で比較検討した。卒後10年目以下は39名,11年目以上は17名であった。全項目で11年目以上の医師の方が高得点で,特に上喉頭神経,喉頭全摘,咽頭縫合,永久気管孔作成の項目で有意差があった。ブタの喉頭はヒトの喉頭と類似しており,喉頭全摘術はヒトの手術と同等に行うことが可能であった。スコア化によって若手医師の苦手とする項目が抽出できた。実際の手術の際に効率的な指導ができ,より安全に執刀することが可能になると考えられた。

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