バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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並列分散処理ネットワーク用基本素子の比較
横井 博一染井 陽介
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ジャーナル オープンアクセス

1999 年 1 巻 1 号 p. 99-112

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抄録

並列分散処理ネットワークの学習能力および汎化能力に影響を与える要因の1つは, 素子の入出力特性である.そこで本論文では, 従来の学習しきい素子を一般化することにより, 既に得られている基本学習距離素子と乗算型学習距離素子のほかに, 乗算型学習しきい素子と加算型学習距離素子とを新たに提案した.また, これらの素子で構成された階層型ネットワークに最急降下法を適用し, それぞれのネットワークの学習則を導いた.更に, 各素子について, 2入力1出力の3層ネットワークで2変数論理関数の学習の計算機シミュレーションを行い, 学習能力および汎化能力の比較検討を行った.その結果, 学習能力の面では, 乗算型学習距離素子を用いた場合が, 強化係数およびパラメータの初期値に対する学習の安定性, 学習精度, 学習速度のいずれにおいても, 最も優れていることが示された.汎化能力の面では, 基本学習距離素子が最も優れていることが示された.

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© 1999 Biomedical Fuzzy Systems Association
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