コンピュータの進歩につれ医療分野でもコンピュータが盛んに使用されている。特に, 医療事務処理, 画像診断, 臨床的分析には目を見張るものがある.それでは, 診断という人工知能的なソフトウェアへの活用はというと, それはまだ数少ない.診断そのものに人間的な面が含まれるからである.すなわち, 医師の医学的, 経験的知識である.今回, 我々は, 検査データから新しい診断方法を抽出しそれを経験知識として蓄積する方法を提案する.すなわち, AI型ファジィ知能システムである.このシステムを不妊症の治療後の患者に対する各種のホルモン検査測定値から, その患者に妊娠の予後を診断するルールを抽出することを試みる.更に, 抽出したルールに, 数十名の患者データを適用し, その診断結果から本手法の有効性を検討する.